tsuyojijiの「ガン日和」

胃がん発見からおよそ1年になります。これまでの経過や日々の様子を書き連ねます。

癌と闘うモチベーション

 癌の騒ぎが始まってからほぼ5ヶ月。いろいろな方から、「気持ちを強く持って、癌と闘って!」とよく言われ、自分でもその気持ちが大事だと言うことはわかっています。しかし、これって意外と難しいんですね。

 この5ヶ月は検査のたびに悪い結果、望まない方の結果が出ていたこともあり、期待を持つことに、やや懐疑的になっていたこともあります。予想もしなかったひどいむくみに襲われていたこともあります。そんな、状況の中では、やはり気持ちを前に推し進めるのは難しいようです。

 入院中、こんなことを考えていました。「もう、4月からは、子供に授業を教えることや、授業づくりに関する研究やそのための学習会などからは、手を引いてもいいかな。実際に疲れるし、のんびり病気療養していけばいいだろう」

 ところが、ここ5日ほどで一気にむくみが解消し始めて、行動がしやすくなったこともあり、久しぶりに塾に顔を出して、大学生がやってくれている授業に参加しました。久しぶりに見た子供たちの顔を見て、そして、授業の様子を見ていて、気持がどんどん高揚してくるのがわかりました。そして「やっぱり、自分の居場所はここにあるんだぞ」と思うようになりました。そして同時に、「このような気持を持つことが、癌と闘う大きなモチベーションになるんだ!」と気づきました。

 人それぞれ、その人なりのたどってきた人生があり、その中で自分自身の人生の楽しみ方や充実のさせ方があります。そのことこそが、がんをかかえながら人生を作る大きなモチベーションとなるんですね。37年間教員を続け、後半は子供たちが本当に主体的になれるための授業づくりの実現に教師生活をかけてきた私としては、やはりそこにこそ生きる核があり、そこで自分を発揮することが癌と闘う一番のエネルギーになるのだと考えています。