tsuyojijiの「ガン日和」

胃がん発見からおよそ1年になります。これまでの経過や日々の様子を書き連ねます。

抗がん剤治療(TS-1とシスプラチン)①

 癌の治療には、大きく分けて「標準治療」と「代替治療」とがあるのだそうです。前者の「標準治療」は、西洋医学を中心に保健診療を行っている、いわゆる大学病院とか総合病院のような大きな病院で行われている一般的な治療のことのようです。具体的には抗癌剤治療、手術、放射線治療とうが主な治療方法になるようです。

 そして、「代替治療」とは、それらの大病院の方法に頼らず、独特な方法であったり、特殊な方法で癌を治すための薬を使ったり(昔から有名な丸山ワクチンなどはその典型のようです)する治療方法で、保険適用にならないために、高額ではありますが、「標準治療」を行う病院(医師)から、「もう治療は困難」と宣告された人たちが、たくさん救われる症例はたくさんあるようです。そして、この「代替治療」によって癌を克服した人たちがたくさん本を出しています。

 さて、私は完全に「標準治療」に頼って目下治療を進めています。群大の緒方先生を中心とする主治医のチームを信頼しているということもありますし、治療費の問題もありますし、何よりも「標準治療」を疑ってかかる必要感が今のところないからです。目下継続中の抗癌剤治療がうまくいかない場合には、代替治療も視野に入れてその後の治療について考えなければならないか、と思っていす。

 そもそも、癌が見つかった時点では、すぐに手術になるかと思っていました。そうなれば本当に世話なくすんだのですが、残念ながら詳しい検査の結果、「傍大動脈リンパ」への転移が見つかってしまいました。そこで主治医の判断として、体力がある内にまず抗癌剤で癌をたたき、その上で手術をすることになりました。

 そして、最初に行ったのが「TS-1」と「シスプラチン」という2種類の薬による化学療法です。「TS-1」は飲み薬で、自宅で服用します。1クールが3週間それを飲み続け、1週間休むサイクルとなります。この「TS-1」を飲み始めて1週間経過した段階で「シスプラチン」の点滴を行います。この薬は、腎臓への負担が多いということで、3日間入院して、初日に点滴、後の二日はひたすら水分の点滴を受けます。

 この2種類の薬の組み合わせは、いかにも「標準治療」らしく、薬局で薬をもらった際に、製薬会社が作った丁寧なパンフレット(日記形式の記録用紙までついていました)が渡され、そこには、副作用等のことが詳しく載っていました。

 11月10日、いよいよ抗癌剤治療がスタートしました。 

11月10日・・・今日から「TS-1」の服用を開始。朝、晩と服用したが、今のところ吐き気等の症状はない。食欲も通常通り。今後がやや不安であるが、このままいってくれたらいいと思う。

11月15日・・・10日に「TS-1」を飲み始めて4日になったが、今のところ顕著な副作用は出ていない。午後入院。北6病棟。659号室。14:00におしっこをして、これ以後明日の14:00までに出た尿をすべてためるのが今日、明日の中心的なことらしい。ただ、糖尿病の心配もあることから、毎食事後2時間ごとに血糖値の検査をするとのこと。

11月16日・・・14:00に採取後、着替えて周辺をウォーキング。大渡橋袂の大甘堂によってどら焼きを食べて帰った。神岡お見舞い。夕方、亜樹と空と敦子が来院。

11月17日・・・朝9時ころより点滴開始。吐き気止め等の予備的な薬を数本投与後、シスプラチンを投与。〇シスプラチン終了後、水分の点滴がスタート。2昼夜連続の投与になる様子。〇大きな副作用なし。ただ、声がかすれたり、しゃっくりが出るようになり、これも副作用の一つらしい。〇夕方黒田がお見舞い

17~19・・・ひたすら点滴。尿量の記録。食欲はふつう。〇18日に千葉がきてくれて、しばらく歓談。〇19日には、由美子・しおりの二人がきてくれて、歓談。そのご、高志君がきてしばらく歓談。二葉会の結果等を聞いた。〇左手にさしていた点滴が漏れてしまったため、右手に打ち直した。血管がなかなかでなくて、やや針刺しに難渋。

11・20(月)・・・10:30頃敦子の迎えで退院。駐車場の階段を上がりながら、膝が痛くなったり息切れ。夜、入浴の際、風呂体重計に乗ってみると、なんと57.7キロ。入院時よりも5キロ以上の増加。入浴して気づいたが、かなりのむくみが出ていた。気になり、群大病院に電話したところ、救急外来に来るようにとのことで、敦子の車で群大へ。血液検査を行って、結果的に異常なし。抗がん剤治療は、化学療法なので、毛細血管から液が漏れることやよくあるとのこと。少し安心して帰宅。

11/21(火)・・・むくみが消えないこともあり、けだるさがあり、一日中ごろごろしていた。

 こんな感じでスタートした抗がん剤です。先は長いので、きょうはここまで。