tsuyojijiの「ガン日和」

胃がん発見からおよそ1年になります。これまでの経過や日々の様子を書き連ねます。

CT画像診断報告書から生まれた自覚

 桜のつぼみが固いながらもだいぶ膨らんできているのに、また寒さがぶり返してきてしまいました。もう少しの辛抱ですね

 今日から、「PTX(パクリタキセル)+RAM(サムライザ」の治療第3クールスタートで点滴に行ってきました。この外来での点滴治療は、まず採血から始まり、その血液検査の結果を踏まえた主治医の診察があって、その上で「外来化学療法センター」へ行っての点滴となります。

 じつは、今日の一番の目的は、先週行ったCTの検査結果を聞くこと。始めに行った「SP療法(TS-1とシスプラチン)」の治療が全く効果がなかったこともあり、「今度こそ」という期待を持って、主治医の診察に臨みました。今日の担当医師は、チームの中で最も若い生方医師。部屋に入ると、早速1月の「SP療法」後の撮影画像と、先週撮影したものとを対比させてモニター上に出してくれました。結果的には

胃がんはやや縮小傾向にある(これは、白血球の減少などから期待通りでした。素人の私が見てもわかる程度に小さくなっていた気がします)

◎リンパ節は、前回から大きな変化はなし(これは、期待外れ!最も期待したのは、リンパ節の転移癌が減少・縮小してくれていることでしたから)

 まあ、総じてほぼ予想通りの結果ではあったかと思っています。生方先生のお話として(チームのカンファレンスの結果でしょうが)、

◇リンパ節の癌が変化がないということは進行していないということでもあり、胃がんの縮小とあわせて、現在の治療は効果を上げていると判断できます。そこで、現在の治療をあと2~3クール行い、その段階で再度の検査結果を見ながら、その後の治療についてまた考えましょう。

とのことでした。「さすがは癌!なかなか一筋縄ではいかない!」と、妙な感心をしつつ、かなりの長期戦を覚悟しながらも、少しほっとして、点滴を打ちにセンターに向かいました。

 ところで、何よりもショックだったのは、これまで医師から説明のあった私の癌は、「胃がん」と「傍大動脈リンパ節への転移癌」ということでした。ところが、「画像診断報告書」を見ると、なんと、それ以外に「総肝動脈幹リンパ節」「肝十二指腸間膜リンパ節」「左鎖骨上リンパ節」という新たに三つの部位の名称が上がっていて、「あら、そんなに転移があったの!」と、少しショックでした。これらの質問を生方先生にし忘れたので、帰宅後ネットで調べたところ、鎖骨以外は、胃周囲のリンパ節らしく、通常胃を全摘出すると、一緒に取ってしまうリンパ節なのかもしれません。それで先生方から詳しい説明がなかったのだろうと考えることにしました。

 

 さて、このような状況になっていることを、改めて考えてみました。

 リンパ節に転移している癌がいつ暴発するかわかりませんし、他の臓器への転移の可能性も考えられます。癌を体に抱えている以上、それにより、命が尽きることも覚悟をしておかなければなりません。それが1年以内なのか、それとも3年や5年先、運が良くもっと先まで生き延びられるのか、一切が予想はできません。そう思ったら、今自分にできること、自分がやるべきことをしっかりとやっておこうという気になりました。結局それは「学び合い塾」です。昨年自分なりの夢を持って始めた(始めてもらった)「みらい」は、「学び合い」の、授業改革の拠点になれば、という強い思いでスタートしたものでした。したがって、この塾の充実こそが、私なりの人生の集大成になる!そうしなければならない!そのような強い思いがでてきました。4月からの新しいビジョンも湧いてきて、それ用のチラシもほぼ完成しました。私がこの塾に関われる残された時間がどの程度あるのかわかりません。だからこそ、今やれる範囲のことを精一杯自分に課すこと、それが、おそらく「癌に対抗する最大のモチベーション」になる、という思いもあります。そして、少しでもこの塾で学び合いの実践を作り出し、世の中に問うことこそが私の人生の集大成になるはずだ、と考えました。

 これをお読みの皆さん、是非、「学び合い塾 <みらい>」の応援もよろしくお願いいたします。