tsuyojijiの「ガン日和」

胃がん発見からおよそ1年になります。これまでの経過や日々の様子を書き連ねます。

「ショックな話」

 はじめに。今日は癌の話とはちょっとかけ離れてしまいますが、ご容赦を。

 昨日のブログの中で、「SP療法」が全く効かず、かえってその間にがんが大きくなっていた、ということを書きました。このときのショックは、もしかしたら、はじめに癌の告知をされたときよりも、大きかったような気がします。

 そもそも、はじめの癌の告知は、「告知」と言うほどの感覚ではありませんでした。その日、私はゴルフコンペに参加していて、終わってスマホを見たら、かかりつけの病院からの着歴。その段階で「これは、癌だったかな?」という予感。そして、その病院に電話すると、案の定、先生から「岡野さん、癌だったのでとりあえず、来てください」というお話。なんとなく軽い流れでの「告知」でした。おそらく、今は「告知」は普通のことで、かつてのテレビドラマで描かれているような深刻な「告知場面」はあまりないのかもしれません。

 このような形で自分が癌であることを知ったわけですが、信じてもらえないかもしれませんが、あまり大きなショックはなく、結構冷静に受け止めていたように思います。家内や娘たちはそれなりにショックを受けていたようですが。私は、結構神経質な性格でありながら、楽天的な面もあり、医師が言うように『抗がん剤治療を受ければなんとか治まるだろう』くらいに考えていました。

 それだけに「SP療法」の結果に見事に裏切られたことは、とてもショックでした。

 そして、今日の「ショックな話」の本題です。

 2月中旬までの入院中、退院したら是非食べたいものが三つほどありました。麺類ばかりですが、ナポリタンと焼きそば、そして「紅蘭のちゃんぽん」でした。紅蘭というのは、前橋市内唯一のデパート、スズランの隣に昔からある中華料理屋さんです。ここのちゃんぽんが大好物で(私以外にもファンはたくさんいると思います)、退院したら絶対に食べに行くぞ!と思っていたのです。そして、今日ようやくそのチャンスが来ました。家内とスズランへ春物を買いに出かけることになったからです。というか、買い物よりも紅蘭のちゃんぽんを食べたいがためのお出かけだったのです。

 ところが、お店の前に行ったら、なんとなく暗い雰囲気!入り口に「3月20日付をもって閉店いたします」の張り紙が!「えーー!!」の一言。「もっと早くに来るべきだった!」と悔やんでももう後の祭り。こんなショックは、「SP療法」の結果を知ったときと同じくらいの大きさだったような気がします。

 地元紙にも閉店の記事が載り、そのときにはお店の前に長蛇の列ができたことをスズランデパートの店員さんが。話してくれました。