tsuyojijiの「ガン日和」

胃がん発見からおよそ1年になります。これまでの経過や日々の様子を書き連ねます。

癌克服の可能性は?

 肌寒い日が続いています。気温の変化が極端に激しいですね。

 一昨日、CTの検査結果を聞きに群大病院へ行ってきました。結果は、全くの期待外れで、芳しいものではありませんでした。

胃がんは、前回検査(3月)時に比べ、やや肥大している可能性。リンパ節の癌については変化なし。」

 そのほかにも、いろいろ難しい読影結果は書いてありましたが、これが、主な検査結果ということになります。毎週行っている血液検査の結果からは、それなりの効果を期待していたのですが、そんなに甘くはなかったということでした。やはりステージⅣのガンは手強いんだと痛感!まして、私の胃がんは「G-CSF産生腫瘍」という特殊な癌です。前評判通り『たちが悪く、回りが速い』という性質を遺憾なく発揮しているのでしょう。

 今回の対応も生方先生(主治医の緒方先生には久しく会っていません)。その生方先生の話では、「このまま行っても手術の可能性はありません。遠隔リンパ節への転移癌がなくならない限り、手術は予後のことを考えると得策ではありません。薬を探しながら治療を進めることになります。」「今後の治療についてはチームでも検討します」「ステージⅣだからと行って、今すぐにどうにかなるということはないと思われるので、あまり悲観的にならなくていいでしょう。ただ、油断はできません。」こんな話で、診察を締めくくりました。

 そして、この日夕方、生方先生からスマホに電話がかかってきました。「先ほど、チームの先生方と岡野さんの治療について話し合ったんですが、来週からの点滴について、パクリタキセルにかわる薬を使ってみたいと思います。最近、院内でも試し始めている薬で、ある程度の効果が出てきている薬です。いかがですか?」というお話しでした。「いかがですか?」と聞かれても、こちらとしてはお願いするしかありません。

 

 そもそも、抗がん剤治療は、一般に第1ランド~第3ラウンドまでの段階があり、始めに私が受けた「TS-1とシスプラチン」が第1ラウンド。これは結局全く効果なく、2コースを行っただけで終了。そして現在のパクリタキセルとサイラムザによる第2ラウンドで、それが4コースまで進んできているわけです。この薬の効果がなければ、第3ラウンドに移ることになります。しかし、この第3ラウンドで使われる薬(名前は聞き取れませんでした)は、明確な効果が出るのは10人に一人程度なのだそうです。

 このようにいろいろ状況がわかってくると、いよいよもって追い詰められている感じが強くなってきました。そんなこともあり、一昨日はもちろん、昨日も書く気になれずにいました。先生は明確に『余命』がどうのとは言いませんが、よほどの奇跡が起こらない限り、やはり自分の命は限定的なものなんだろうと考えられます。そんな思いがぐるぐると頭の中を回っていて、とてもブログを書く精神状態ではなかったというのが本音です。それでも、今日になりずいぶん落ちついて来たようです。ここまで、結構冷静に書くことができていますから。

 ただ、このようなブログを書いて公開したり、Facebookにシェアしたりすることで、教え子を中心にたくさんの方に心配をかけることが少し気がかりです。しかし、このブログを始めたとき、自分が癌とどのように向き合い、病状がどのように変化していくのかをできるかぎり書き連ねてみようと思ったわけで、その考えを貫きたいと思っています。

 ある意味で、これからが本当の『癌との闘い』になるのだと思います。その一部始終を書き貫くほどの精神的な強さが自分に備わっているとは思いません。しかし、このブログに向かうことで、弱気な自分を叱咤できるような気がします。そして、これを多くの方に見てもらっているということが、私自身を強くしてくれるような気もします。さらに、私の生きた証として残せるような気もしています。