tsuyojijiの「ガン日和」

胃がん発見からおよそ1年になります。これまでの経過や日々の様子を書き連ねます。

検査結果に頼るな!一歩前に進め!

 昨日は、オプジーボ3回目の点滴のために柏の癌研へ。

 2回目の投与を受けた日、設楽先生から「2回終わったところで、どれだけ大きな変化があるかわかりませんが、変化の様子が気になるでしょうから、3回目の8月15日にはCT撮りましょう」という提案がありました。今回の柏行きは、そのCT画像結果が大変気がかりでした。

 今回の「オプジーボ」は、胃がん抗がん剤治療としては、ほぼ最新・最終段階の薬で、最終兵器とも言うべきものです。そし、私のがんは、このオプジーボが大変よく効くタイプの「マイクロテラス不安定性」という性質をもっていることが分かっています。それだけに、昨日の段階でのCT撮影を行うことを言われた数日は、劇的にがんに変化が起こっていて、転移ガンがなくなったり、あるいは胃がんが極端に小さくなっているという結果が出るのではないか、という想像(夢想)を膨らませていました。ところが、次第に15日が近づく中で、腹部の張りや痛みがなかなか引かない状況が続き、その期待感はだんだんと薄れてきていました。昨年の暮れに始まった抗がん剤治療以降、検査をするたびに好ましい結果はほとんどなく、常に期待を裏切られてきたトラウマがあるせいかもしれません。

 そして、検査結果、「胃がんそのものは、幾分、崩れてきているように見えますね」程度のものでした。それでも癌が進むことはなく、一応のブレーキは効いているようです。まして、2回の点滴しかまだしていないわけで、「このあと期待しながら回を重ねましょう」という設楽先生のお言葉でした。

 

 実は、オプジーボの治療が始まったとき、

『おそらくお盆中に2回目の点滴になり、その際にCTの検査があるだろう。その結果で夏以降のいろいろな行動が変わるのではないか。もし、薬の効果が上がって順調に癌の回復が望めるならば、社会復帰に向けてもっと真剣に行動を起こそう。塾の建て直しもしっかり図ろう。』

と考えていました。しかし、最近その考え違いに気づきました。

オプジーボの結果がどうあれ、とりあえず、今自分は生きているわけであり、残された時間がたとえ2・3ヶ月あるいは半年とかであったしても、動ける範囲は全力で生きようとすることが大事で、薬の結果に左右されるような生き方をしていたらいけないのではないか。』

と、考えるようになりました。

 今のところ、『腸管浮腫』という腸がむくんでいる状態が強く、食後の腹部のつかえやもたれがとても強くなるので、なかなか行動がままならない状況にはあります。それでも、それを言い訳けにし、居間の座椅子に寄りかかって怠惰な時間を過ごしていることが多いのも事実です。気分を変えて、残された人生を自分で納得できるものにするためにも、一歩を踏み出したい、と考えるようになりました。

 今のところ、塾のことはもちろん考えなければなりませんが、何らかの形で仕事につきたいと思うようになりました。定年以後、ある意味気ままに過ごしてきましたが、ある程度の仕事をさせてもらい、それに対する対価をいただく、という最も基本的な社会人としての立ち位置に、自分の最期の人生を置いてみたいと思うようになりました。そうすることが、「癌に対抗しつつ、癌とともに生きる」上での大きなモチベーションとなり、エネルギー(免疫力)を自分で作り出せるような気がしています。