tsuyojijiの「ガン日和」

胃がん発見からおよそ1年になります。これまでの経過や日々の様子を書き連ねます。

小さな野望・・「孫たちとの尾瀬ハイク」

 「非常に大きい台風」21号が接近しつつあり、またもや日本のどこかを直撃する気配。今年も、西日本、北日本を中心に大きな雨の被害が出ています。この台風では、被害が出ないことを祈るばかりです。

 点滴後4日目。いくらか落ち着いたのか、10:30に寝て、4:00頃まで寝られるようになりました。今朝は3:45起床。

 3日前、点滴の影響からか深夜に目が覚めてしまい、少し写真の整理をしているとき、お盆休みに神戸から帰省して来ていた長女から、私の写真集『花・風景との出会い』の中の私と長女とが一緒に写った尾瀬が原での写真を見ながら「今度は、孫たちを連れて行ってよ」と言われたことを思い出しました。それがきっかけで、『小さな野望』が頭の中に突然浮上。これもオプジーボの興奮状態が招いたことなのかもしれません。その野望とは、10月の3連休に尾瀬ヶ原へ孫たちを連れいてくこと!

  「孫たちを連れていって」と言われたとき、「そうだねー」とだけ答えました。このとき、おそらく娘は『ほとんど不可能だと』思いつつそのように言ったのでしょうし、私は『完全に無理だよな』と思いつつそのように答えていていました。尾瀬のシーズンは10月の上旬に紅葉が終わり、その後は厳しい冬に閉じ込められます。そして、再びハイカーを受け入れてくれるのは来年のゴールデンウィーク明け。どう考えても、私が再び尾瀬に行ける可能性は見当たりません。

 しかし、ここ1週間ほど、朝のウォーキングでのスピードも上がり、歩幅も大きくなって、ずいぶんと歩けるようになってきました。まだ、膝から下にはかなりのむくみがあり、お尻や腿の筋肉などはほとんど落ちた状態で、階段を上るのはかなり厳しい状況。こんな状況で、『尾瀬に行けるのか!?』という不安はあるものの、『これからの一ヶ月、もう少ししっかりとトレーニングをしたらなんとか、行って来られるのではないか』という思いが膨らんできました。

 実際に行くとしたら10月の3連休の中日、7日(日)が唯一の候補日。今年の尾瀬の秋の深まりがどうなのかはわかりませんが、例年ならば、やや晩秋の趣になっているはず。神戸から娘親子を呼ぶには、この三連休しかありません。そもそも、「孫たちを尾瀬に連れて行く」と言っても、私が孫を背負うことはできませんし、自分の荷物を背負うのもやっとでしょう。婿さんと娘たちの力なくしては、とても尾瀬ヶ原の帰りの登り坂を帰ってくることはできません。

 そこで、その晩、神戸にFaceTimeをして尾瀬行きの話をしてみました。すると、婿さんは「お義父さん、そういう野望はとてもいいことですよ。」と言いつつ、夫婦そろって賛同してくれました。

 さて、問題は、これからの1カ月とちょっとで、私がどこまでトレーニングを重ねて階段の上り下りをできるようになるか、ということです。早速、ウォーキングの途中にある2か所の歩道橋で、一段抜かしの上り下りを繰り返すことから始めようと思い、実際に挑戦。少なくも3往復はしようと思いましたが、この3日は2往復が限界。また、孫の空(現在、体重約12キロ)をおんぶして家の階段の上り下りを始めました。これも2往復が限界。しかし、徐々にこれらを繰り返すことで、どうにか10月7日までには、尾瀬ヶ原から鳩待峠まで登りきる体力が戻るのではないか、と考え始めました。

 来年の初夏に尾瀬に行ける可能性は、どれほどあるのかわかりません。癌が完全に消えない限り、あるいは劇的に小さくなり手術で切除できない限り、癌は間違いなく進行します。したがって、現実的に考えると、来春以降に尾瀬に孫たちを連れていくことはそれこそ「大きな野望」になってしまいそうです。だからこそ、この秋が「孫たちとの尾瀬ハイク」の最後のチャンスになるかもしれません。