tsuyojijiの「ガン日和」

胃がん発見からおよそ1年になります。これまでの経過や日々の様子を書き連ねます。

本庶佑京大特別教授、ノーベル賞のニュース

 「京都大の本庶佑特別教授ノーベル医学生理学賞の受賞」というびっくりなニュース!

 きっと、私だけではなく、現在どのくらいの人数の人がいるのか知りませんが、「オプジーボ」を使用しいてる患者本人とそのご家族、関係者はうれしい気分になったのではないかと思います。

 今日は、夕方塾でした。授業を終えて19:00過ぎに帰宅して、スマホを何気なく見たら、暗い画面にある人からのLINEのメッセージが出ていて、「オプジーボ・・・ノーベル賞」という文字が見えました。「えっ?」と思って、スマホを開いて見たら、LINEにもFacebookにも、普段より多いメッセージが入っていました。多くの人が、この本庶先生のノーベル賞受賞に関するメッセージをよせてくれていました。あわてて、ヤフーニュースを見て、あらためてびっくりしました。

 といっても、私はこの本庶 佑先生という方を全く知りませんでした。まさか、「オプジーボ」の開発のきっかけとなった「PD-1」を発見した方だったとは。

 癌と免疫の関係は、ある本で読んで大体の仕組みは知っていました。その仕組みをうまくついた全く新しい薬が「オプジーボ(免疫チェックポイント阻害剤)」というもので、最初は皮膚がんで使われ、その後肺がんとかに広がり、そして、昨年10月から胃がんでも使われるようになったことは、現在の主治医の設楽先生から聞いていました。そして、このブログやLINEのグループ通信の中で、「オプジーボ」の話題を出してきました。だからこそ、多くの方からのメッセージにつながったのですね。

 「オプジーボ」は、まだ完全な薬ではありません。胃がんで言えば、「とてもよく効く人」の割合は10%程度。「まあまあ効く人」が40~50%程度ということです。その中で、私の胃がんがこの「オプジーボ」の効果が高くなる「マイクロサテライト不安定性」(それでも、よく効くのは5・6割とのこと)という性質を持っていることに、早い段階で気づいてくれた設楽先生が、それまでの抗がん剤をやめて急きょこちらに変えてくれたわけです。このあたりのことは、これまでここに書いてきましたね。そして、先日の途中評価は「シングルヒット程度かな」ということで、CTや胃カメラの検査結果では、まだ目立った効果は出ていません。ただ、実際の生活では、「オプジーボ」を使い始めてから、いたって調子がよくなっているのは事実です。ただ、免疫が強く働きすぎて、腸を攻撃してしまっているようで、腸が炎症を起こし、食後の腹痛には結構悩まされていますが。

 ニュースで、本庶先生が「PD-1」を発見されたのは20年も前だということを知りました。その後、先生ご自身も地道な研究を重ねてこられたでしょうし、その成果を取り入れた世界中の医学者が癌の治療薬として開発するまでに、また膨大な時間をかけて研究を重ね「オプジーボ」の開発に結びついているんだと思います。すごいことだと思います。